私は、今ちょうど金庫破りの小説を読んでいるところなのですが、ネットのブログでこの本が紹介されていたので図書館で借りました。あともう少しで読み終わるのですが、「解錠師」というタイトルの小説で早川書房から出版されています。大まかなストーリーとしては、ひょんなことからプロの金庫破りに弟子入りすることができたマイクという青年が、やがて非情な犯罪に身を染めていくといった内容になります。外国の作家が書いた小説なのですが、金庫破りの技術が盛り込まれていたり金庫を破る際の主人公の心理描写なども克明に描写されているために、すっかりと物語の中に入り込んでしまいますね。
私の場合、こうしたミステリー風ドキュメント小説やハードボイルド風の小説が好きなのですが、ここしばらくはもっぱら映画のDVDばかりを見ていたので久々に本格的な小説を読んだ気がしました。とくにこの小説の場合、主人公の幼少期から大人になってからのことまでが記されているので、まるで日本の大河ドラマを見ているような気分になってしまいます。ただし小説の場合、映画のDVDのように2時間前後で読み終わるということもできないので、どうしても何年かに一度程度になってしまうのですが、こうした本格的な小説をたまに読むのもいいですね。
近年は、洋画に代表されるような近未来社会のSF風のストーリーが多い傾向にありますが、現実から極端にかけ離れた内容にもなるので個人的にはあまり好きではないのです。とりわけ、現実離れをしたストーリーの中でも、ホラーやゾンビ・バンパイヤ関係はどうしても受け入れられないですね。あまりにも現実離れし過ぎているので、シラけてしまう方なのです。もちろん、ホラーとは言っても実際にあったような心霊関係の映画はたまに見る方なのですが、この小説の場合には実際に主人公のような人生を歩んでいる人も世の中にはいそうな気がするのでとくに気に入っています。